コマミー

ロー・タイドのコマミーのレビュー・感想・評価

ロー・タイド(2019年製作の映画)
3.8
【友情の分裂】



※特集上映「A24の知られざる映画たち」上映作品





最初は「スタンド・バイ・ミー」のような、若者たちの一夏の淡い青春劇を想像してたのだが、まさか「男たち挽歌」や「インファナル・アフェア」のような、"硬派でドロドロ"なものを見せられるとは思いもしなかった。
"若気の至りによる失敗"を描いているのはもちろんだが、"若さゆえの狂気"も描いている…そして"兄弟の絆"…なかでも"ジェイデン・マーテル"演じる"ピーター"のドロドロな状況を覆す為に、"一気に大人に成長していく姿"が印象的な所であった。

全編通して、冒頭からラストにかけて全部を通して"全然緊張が解けない"作品であった。中でも、物語の緊張を増幅させる存在、リーダー的存在の"アレックス・ニューステッター"演じる"レッド"の存在が、本作のようなジュブナイル作品の中の悪役の中でも一二を争うほどの強烈さを感じた。

本作も「A24の知られざる映画たち」の上映作品の中での意外に面白い作品の一つであった。"若手俳優の演技"がとても光っていたし、"陰湿なスリラー"が好きな方は、見て見る事をオススメする。

一旦私は、本作を持って上映作品の鑑賞を終了し、残りはU-NEXTで配信された時にボチボチ見るとしよう。
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