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ロー・タイドのJIZEのレビュー・感想・評価

ロー・タイド(2019年製作の映画)
3.6
犯罪に手を染めやがて追い詰められていく少年たちの苦い後味を残す青春ドラマでニュージャージーの海岸沿いにあるビーチタウンを舞台に高家宅侵入の窃盗の悪事を繰り返す高校生たちが辿る運命を描きだす。”理想をとるか、悪友をとるか”。ネオンで照らされた遊園地の夜景が、ラストで哀愁をのこす。まず一見『ドント・ブリーズ(2016年)』のような強盗らによるホームインベージョンものの手垢で全編やるのかと思いきや、あくまでそれはサブで若者たちの関係値の亀裂が、メインに描写される。またその温度感てきに『サマー・オブ・84(2019年)』の既に人生に枯渇したダウナーな雰囲気と近しい。鬱屈ゆえの仲違い的友情要素とジュブナイルの淡いボーイズミーツガール的恋模様が、ストーリーをブーストさせていた。なぜレッドはあそこまでフレンズを蹴落としたかったのか…理解不能。A24製作という頑丈な基盤もあり、スリラーのジャンル的要素に頼ってない部分は好感がもてた。
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