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ファグスーグロピウスと近代建築の胎動のmingoのレビュー・感想・評価

3.5
バウハウス開校の8年前に始動したモダニズム建築の「ファグス靴型工場」。グロピウスとアドルフマイヤーは「労働者のための宮殿を作りたい」という工場主カールベイシャイトの思想のもと明るく衛生的で快適な新時代の工場を作り上げた。グロピウスは働く人の「生活」を中心に捉え、そこに快適性がなければならないと説き、暗くて湿っぽい工場に太陽の光を存分に取り入れた。これまで重くて暗い印象だった煉瓦造りの建築に鉄とガラスという新しい素材と技術を導入することで工場という場所を快適な場所として生まれ変わらせることに成功した。建築家として人間に注目し「生活」にこそ豊かさの本質があると見抜いていたグロピウスはやはり偉大である。世界遺産にも登録され今なお現役のガラス張りの工場の外観を追うカメラがただただ羨ましい。アウラに満ちている、
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