ずっと、アサドだもんな。
ワアドさんにカメラを向けられた市民が、不幸に見舞われている真っ只中であっても、ほとんど嫌がる素振りを見せないことに驚きがあった。
子が亡骸と化して取り乱しているお母さんまでもが「撮って!」と言う。
「そんなことを世界が許すとは思わなかった」
とは、SNSで大量の「いいね」が付こうとも一向に状況が好転しない現状を嘆くワアドさんの言葉。
世界にもっと知ってほしい
世界にもっと興味を持ってほしい
ワアドさんだって一人の人間としてカメラを向けるのを躊躇うところもあっただろう。
「時間を巻き戻せたら、私は同じことをする」
そこに居て、真実を伝えるという強い信念。
市民ジャーナリズムという言葉では軽すぎる。
我々のように個人の幸せを追求できるなんて、程遠い現状にあるアレッポからの叫びだった。
出来ることとは……
子供が3人いるお母さんがいつも笑顔なことと、赤ん坊の奇跡のシーンもとても印象に残っている。
無慈悲に大量の市民が犠牲になる中、たった一つの命を救おうとする姿。
これは多くの人に見てほしいシーン。