公開時から気になっていた作品。
完全ドキュメンタリーだけど、まるで映画のような自然な演出になっていてとても良かった。
そして映像に現れる全てが実際に起きていることなので、よく作られた映画よりもよっぽど説得力があるし、恐ろしくてたまらなくなった。
罪のない人達、特に小さな子供たちが一瞬のうちに命を落としていく姿は本当に見るに耐えられない。
そんな中逞しく生きていこうとするアワドとハムザを始め、無邪気に笑うサマや緊急帝王切開で息を吹き返した赤ちゃんの姿に涙が出た。
ニュースなどで一言で「政府と反体制派との内戦」と片付けられ、もはや多くの人が特段なんの感情も抱かなくなってきてしまっていると思うが、強い信念と生きる希望を持って行動する人たちの姿にハッとさせられ、世界中で今この瞬間も起きている沢山の戦争や紛争の背景や現状についてもっともっと知らなければならないと危機感を感じた。
「戦争は絶対にしてはいけない」
「戦争ほど愚かなものはない」
あまりも繰り返し言われすぎて響かなくなりつつあるこれらの言葉をもう一度心から叫びたくなる作品だった。
世界中の一人でも多くの人に見て欲しい。