Arlecchino

ラブ・アンド・ウォーのArlecchinoのレビュー・感想・評価

ラブ・アンド・ウォー(1996年製作の映画)
4.2
武器よさらばの元ネタ。ヘミングウェイってほんとかっこよくて嫉妬感じちゃいますね。(ヘミングウェイの小説のかっこいい主人公を想起してしまうせいもあるんですけど、評伝なんか読んでも何となくあんな奴っぽいじゃないですか;-)

最後のシーンでアーニー(ヘミングウェイ)はアグネスの愛を受け入れないで帰してしまいます。この理由をヘンリー(友人)は「プライド」ということで集約していましたが、アーニーにはプライドの一言では片づけられないいろいろな思いが交錯したのだろうと思います。アグネスを一時の気の迷いと許すことはできないものか。前線という極限状況下で一時に燃え上がった感情は本当に愛だったのだろうか。それを吹っ切ることで彼は大人になれたのだろうか。
戦地で、アーニーがいくら反撥しててもアグネスが彼をあくまでKidsと呼んでいた伏線が(皮肉にも)最後にアグネスに突き刺さります。ロマンス映画なら2人は試練を乗り越えてハッピーエンディングなんでしょうね。その方が映画の受けは良かったかもしれない。でも事実だから仕方ない?
愛の成就しない非ロマンチック(現実的)でほろにがいエンディングですが、とてもいい映画でした。
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