地球外生命体

ジャンヌの地球外生命体のレビュー・感想・評価

ジャンヌ(2019年製作の映画)
2.9
原作は、フランスにおいて異彩を放つ詩人・作家・思想家シャルル・ペギーの戯曲『ジャンヌ・ダルク』(1897)と詩劇『ジャンヌ・ダルクの愛の秘義』(1910)。

『ジャネット』では神の声を聞く体験と戦いに旅立つまでの幼年時代を、『ジャンヌ』では異端審問と火刑までを描いている。

両作品でジャンヌ・ダルクを演じたのは、ロケ地周辺で出会った演技経験のない新星リーズ・ルプラ・プリュドム。『ジャネット』撮影時はわずが8歳。

フランスの歌手クリストフが劇伴の作曲を担当。

『ジャネット』は、カルト映画の巨匠でシネフィルとしても知られるジョン・ウォーターズ監督は2018年のベスト1に、仏の映画誌カイエ・デュ・シネマは「この小さな傑作によって彼の映画は決定的に解き放たれた!」と評し、2017 年のベスト2に選出。続く『ジャンヌ』も、ジョン・ウォーターズは2019 年のベスト2に、カイエ・デュ・シネマで2019 年のベスト5に選出された。

15世紀、フランスの王位継承をめぐって、フランスとイングランドが血で血を洗う争いの時代。若きジャンヌ・ダルクは、「フランスを救え」と言う神の声に導かれてフランス王の軍隊を率いていた。神、愛、罪、福音と祈りを説くジャンヌだが、その力に畏怖と疑心を持った味方の軍内部から反発が生じる。やがてジャンヌはイングランド側に捕らえられ、教会によって異端審問にかけられる。抑圧と支配の濃密な論理で迫る「雄弁」な男たちを相手に、反駁の叫びと沈黙で応じるジャンヌ。告発に屈せず、自らの霊性と使命に忠実であり続ける。

★2019年カンヌ国際映画祭
「ある視点」部門・特別賞
★2019年ルイ・デリュック賞
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