チョウチョウ

青い沼の女のチョウチョウのレビュー・感想・評価

青い沼の女(1986年製作の映画)
4.3
かつて親友の妻と心中をし己だけ生き残ってしまった画家の男。親友の再婚の報せを受けて未遂したその場所に向かうと彼の新妻は前妻の生き写しだった。そして男はそこで女の亡霊に悩まされることになる。
 青い沼の名の通り全編青みがかった美しさで包まれ、幻想的な雰囲気が「果たせなかった心中のやり直し」というストーリーを映えさせる。
 サスペンスを名乗る作品は大抵幽霊の存在を否定する、御多分に洩れずこの作品もそれ故ホラーへ行ききらずに情念を漂わせる特化版テレビサスペンスに仕上がっている。着物の女は和製ホラーの象徴だが、そういう物語にはやはり愛欲と情念が憑き物だ。青いも葵上と掛けていたりするんだろうか。
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