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ザ・オペラティブのJIZEのレビュー・感想・評価

ザ・オペラティブ(2019年製作の映画)
2.7
元諜報員のスパイ小説「潜入:モサド・エージェント」を題材に多言語を操りドイツで活躍するエージェントが工作員として機密情報を引き出すためイランへ潜入する。マーティン・フリーマン主演というコトで気になり観たが、定型のバジェット映画にあるようなスパイ映画特有の大味さエンタメはほぼ排され、どちらかといえば女性スパイの日常にフォーカスがあてられ、静観に進行してゆく。また諜報員の主人公のレイチェルが敵地に赴くという視点でも死と隣り合わせの雰囲気や絶望の淵にたたされる恐怖感は放たれているが、そこまで前のめりに展開が白熱しない。自分自身のみに置き換えたさいにほぼ単身で敵地へ潜入する漠然とした感触や、ターゲットの男性を主人公が本気で好きになってしまう機微の揺れ動きなど、スパイ映画としても間口が広く浅くそこの部分でやや迷走した感じがうかがえる作品だった。主演のダイアン・クルーガーの体当たり演技が本編以上のみどころかとも思う。
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