悪魔の毒々クチビル

サタニックパニックの悪魔の毒々クチビルのレビュー・感想・評価

サタニックパニック(2019年製作の映画)
3.3
「裏の世界へようこそ」

ピザの配達に来た処女が悪魔崇拝者集団に生け贄にされそうになるお話。

以前「喰らう家」について投稿した時に、監督のテッド・ゲオガーガンによるトークイベントの事もチラッと書いていましたが、その際に次回作について聞かれた監督が「処女のピザ配達員がサタニスト達に生け贄にされそうになる作品」と語っていまして。
数年前に今作の事を知った時「あ、そう言えばこれのことかな?」と思って監督を確認したらば、あれ、違うな、と。
ただ脚本は担当していたので、諸事情で監督出来なかったという事なのでしょうかね。


そんな訳で製作前から楽しみにしていた作品でしたが、これが意外と盛り上がらない。
今作のサタニストは「儀式を行えばきっと悪魔を召喚出来るに違いない!本に書いてあるし間違いない!根拠は無いけど!」と盲信しているタイプとは違って、マジで黒魔術的な儀式が行えちゃうガチ集団。
なので木が化けたりよく分からないクリーチャーみたいなのが出てきたりと、異形の存在が襲って来たりもするんだけど小出しが過ぎて物足りないです。
ただ探したい相手の居場所を内臓で占う儀式はちょっと面白かったです。

主人公のサムはほんのりダダリオ姐さんにも似ていて可愛い。巨乳キャラなのも共通点か。
サタニスト側のリーダーはレベッカ・ローミンで、何故か夫のジェリー・オコンネルと夫婦役で共演していました。オコンネルさんて、あんなコメディ顔だったっけ。
基本的にホラーコメディにはうってつけなバカ集団でしたが、そんなに笑えもしなかったんだよなぁ。
ドリルのあの人もすぐ退場していたし。

寧ろ前半~中盤に掛けての程良いてんやわんやな状況の方が楽しめて、後半以降の「もう時間も予算も残ってないん?」と疑うレベルのグダグダな展開で大分下がりました。
折角ああいうキャラ出したならもうちょい血と肉片が弾けるようなゴアが観たかったなぁ。