湿っぽい作品なのかと思いきや、死というテーマを笑いあり涙ありの作品に仕上げていて、個人的にはすごくよかったです。
見方によってはものすごくシニカルな捉え方もできるところをチャーミングな主人公のエレーナが見事に笑いに昇華してくれています。
エレーナの突拍子もない行動の数々がなんだか愛おしくてたまらなくなる。
また息子も母の終活を通して、改めて自分の人生を見つめ直し、物語に厚みが増しています。
死と向き合うことで
生というものがものすごく尊くなる。
そんな雰囲気が作品全体を通して感じられます。
僕自身が村育ちなのでムラ社会の空気感がなんだかシンクロして思い入れの深い、とても好きな作品になりました。
この作品をきっかけに恋のバカンスのロシアでの扱われ方を知ることができました。
豆知識として本作のプロデューサーが自分の祖母を近所のお婆さんの役で起用している点も注目です。
本作でのお気に入りのセリフ
「お前は幸せかい」