イチロヲ

言えない気持ちに蓋をしてのイチロヲのレビュー・感想・評価

言えない気持ちに蓋をして(2019年製作の映画)
3.5
孤独と自閉の日々を送っているコミュ障の女性(川上奈々美)が、人生を達観している草臥れた中年男(イワヤケンジ)に心惹かれていく。暗中模索とした女性の再起動を描いている、オーピー配給のピンク映画。

(筆者は、成人映画館向けのR-18版「ホロ酔いの情事 秘め事は神頼み」を鑑賞している)

熱燗を魔法瓶に入れて持ち歩き、神社の賽銭箱の裏にひっそりと身を潜ませる。そんな、"アル中&コミュ障"のダメ人間をフィーチャーしている作品。2017年度「熟女ヴァージン 揉まれて港町」と同じ脚本家が手掛けているため、重複する部分がとても多い。

主演女優・川上奈々美の役作りが実に素晴らしく、相手と対面しない状態であれば、饒舌に会話できるところがリアリティ満点(チャットと同じ心理)。巨乳系女優・相澤ゆりなの乳揺れをクロースアップさせた濡れ場も見応えあり。

"癒やし・癒やされ"の相互関係を提起していくドラマに、周囲の性愛事情を(半ば無理矢理に)絡ませていく作劇。エロ度合いは低いけれども、成人映画に必要不可欠となるテーマが無難に盛り込まれている。次世代に繋げるためのピンクとしては全然アリ。
イチロヲ

イチロヲ