ノラネコの呑んで観るシネマ

バーナデット ママは行方不明のノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

4.5
素晴らしい。
リチャード・リンクレイター+ケイト・ブランシェットの初コンビ作。
シアトルに住む主婦のブランシェットが、ある日突然一人で南極に旅立つ。
この人、周囲の人間関係に色々問題を抱えていて、隣近所やママ友と衝突しまくり。
夫が心配して心療内科医に相談すると、重度の鬱と診断される。
では、一体どうしてそうなっちゃったの?と言うのがストーリーを通して解き明かされてゆく。
主人公は元々天才的な建築家で、ある事件がきっかけで表舞台から去り、以降妻と母の役割を果たしてきた。
その選択が彼女の心に何をもたらしたのか?南極で彼女は何を掴むのか?と言う話なんだけど、相変わらずリンクレイターのストーリーテリングは軽妙で心地いい。
ブランシェットが素晴らしいのは言うまでもないが、寓話的な物語の着地点は、映画が始まった時点では想像もつかなかった。
女性の生き方に関する映画だが、ある種の芸術家論としても面白い。
宮崎駿とかも、引退してた頃はバーナデッド化してたのかも。
主人公とバトルしてる隣人役の、クリスティン・ウィグが、かなり美味しい。
ブログ記事:
http://noraneko22.blog29.fc2.com/blog-entry-1646.html