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バーナデット ママは行方不明のxavierのレビュー・感想・評価

4.0
いくつになっても何度でも、人生はリスタートできる…
シアトルに暮らす主婦バーナデット。夫のエルジーは一流IT企業に勤務、娘のビーとは親友のような関係で幸せな毎日を送っているように見えた。だがバーナデットは極度の人嫌いで隣人やママ友たちとも上手く付き合えない。それが原因で天才建築家として持て囃されたが、夢も諦めた過去があった。日に日に息苦しさが募る中、ある事件をきっかけにバーナデットは忽然と姿を消し…
ストーリーはこんな感じ。
天才肌の人って独自の感性で生きている。
でも何かしら折り合いをつけ社会に馴染もうともする人もいる。この作品の主人公バーナデットは極度の人嫌いのため、それが出来ない。そしてその事で隣人やママ友とも深く付き合えず解り合えない。夫のエルジーはバーナデットを愛しているもののバーナデットの事を本当には理解していない仕事中毒な夫。唯一、彼女のことを理解しているのは娘のビーだけだ。
そんな時に"ある事件"が起き、更に悪いことに犯罪にも関わってしまう。
そこで夫のエルジーが取った行動がダメなんだよね。エルジーは周りの意見を聞きすぎるあまり、バーナデットは精神を病み、その事の反動で衝動的な行動を取ってしまっていると思うようになる。
その事に対してバーナデットは非を認め、エルジーと話し合いたいと考えるのに、彼はバーナデットを病院に入院させる事しか考えない。
"何故、話し合わないんだろう?"
そしてその事でバーナデットは居なくなってしまう…

作品の冒頭で語られるのだが、人には"脳の割引機能"ってものがあるらしい。
ステキなプレゼントを貰い、その日は凄い嬉しいが、翌日にはその嬉しさが減り、1年後には微かに記憶に残る程度になってしまう。人の愛情もそれと一緒でだんだんすり減っていき、自分の愛した人のキラキラしていた"ダイヤの面"まで忘れてしまう。
それはホントに不幸な事だよね…
ホント、そこら辺は観ていてイライラしたなぁ…

まぁ、だけど娘のビーがいい子で良かったね。親子ながらも親友のような娘のお陰で気付かされることが多かったもんな。
ビーがエルジーに対して"事を難しくしてるのはお父さんの方"って言い放ったところはカッコよかったしな…

自分が生きづらいって感じていても、それが何故なのか自分でも解らない時もある。でも、それに気づく事が出来れはやり直す事も出来るはず。そしてそこから、またスタートすれば良い。そうすれば、またホントの自分を取り戻せるのだから…
観ていて、そう感じたなぁ…
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