三樹夫

誰がハマーショルドを殺したかの三樹夫のレビュー・感想・評価

3.5
1961年にアフリカの解放を唱える国連事務総長ハマーショルドが乗った飛行機が墜落した。墜落の原因は解明されぬまま迷宮入りとして処理された。しかし資料を入手したデンマーク人の記者が調査員と一緒に関係者にインタビューして回り真相を究明しようとするドキュメンタリー。

ハマーショルドの乗った飛行機は事故ではなく、暗殺のための攻撃で撃墜されたということろからスタートし、なんとハマーショルドの死体の襟元にはスペードのエースのカードが挟まれていた。漫画やん。どうやら謎の組織が暗躍してハマーショルドを暗殺したみたいで、このドキュメンタリーの主題は誰がハマーショルドを殺したかというよりかは、ハマーショルドを殺した組織は一体何かということに重点が置かれている。
ハマーショルドを殺した組織というのは、ハマーショルド暗殺以外にも色々活動しているようで、白人至上主義的な白人の帝国時代の夢よもう一度みたいなあたおか組織という漫画みたいな悪の組織らしい。しかも黒人の人口を減らし白人がアフリカを支配すべく、黒人を実験台にして生物兵器の実験も行っていたらしいとまるで漫画みたいな悪の組織。つーかナチスみたいなもん。アフリカから搾取したい大国や企業にとって、ハマーショルドは邪魔なので暗殺された。

まるで漫画過ぎて本当かこの話という多少はうさん臭さも漂うものの、話の内容が衝撃的なので引き付けられる一方で、テンポは激緩なので作品としていまいちハネないところがある。
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