狩野義弘

劇場版 SHIROBAKOの狩野義弘のレビュー・感想・評価

劇場版 SHIROBAKO(2020年製作の映画)
4.0
劇場公開時に観てこれじゃ無い感があったんですが、配信で再度見て、俺は何を観ていたんだと反省しました。
もうね!登場人物が生きてる!!生き様がディフォルメ〜ションされてるって思いました。
途中のミュージカルシーンとか謎(エンゼル体操あってもねえ)だし、げーぺーうーへの討ち入りも意味不明、新キャラはあまり上手く機能していないと思ったけど、あれから4年の時間経過と登場人物の人生観の変化がどれも愛おしい。誰かを励ましたいのに裏目に出たり、大事な人を健気に信じたり、言いたいこと、やりたいことを相手を信じているからこそ思い切って伝えたり、いい目にあったり、どん底に落ちたり、本編で作られるアニメーションそのものの出来よりも登場人物達の生き様に感動しました。
TVシリーズがこれ以上無い完成度だったので、初見の時はしっくりこなかったですが、じっくりみると劇場版もよかったです。TVシリーズ登場キャラクター全員好きなので、星をあつめてバックの、エンドクレジットで皆の様子が見れるのがたまらなく嬉しい。ホワイトボードの内容も胸熱でした。

色々な方のレビューを見ましたが、今ひとつ期待が大きすぎたという方が多かった気がします。私もそうでしたが、4年間で成長したあのメンツなら最後の悪あがきもある意味余裕に見えてしまった!?という感じではないかと宜候。

欲を言えば、あれだけ闇落ちさせた遠藤の悪あがきを具体的な仕事のシーンとして入れて欲しかった、瀬川さんの気遣いが報われるとか奥さんに苦労させた分のやり直しの意味も込めて、たとえば北野さんに土下座して手伝ってもらうとか(勝手にそんなことはできないかもしれないが)、彼は不貞腐れていた分成長してないっていうのはリアルかもしれない(汗)けどそこはファンタジーに振ってでもカタルシス側に向けられたのではと思いました。

コロナ禍で激変したであろう業界を描く続編を劇場版ではなく新シリーズで是非お願いしたい‼️