しゃりあ

虚空門 GATEのしゃりあのレビュー・感想・評価

虚空門 GATE(2019年製作の映画)
2.1
テロップすら出ないため、ドキュメンタリーとしてのガイドが一切ないので、観客に説明する気も導線も存在せず、ひたすらに映像の羅列が続く

その不慣れさは進行にも及び、UFOの話題はどこへやら、目がイってるおっちゃんのライフストーリーがメインにすり変わっていくカルト感がウケの全容なわけだが、これは監督の意図ではなく監督自身もイきかけてる感じが画面から伝わってくるのが怖い

途中、イってるおっちゃんがなんやかんやあったあと、「正直試練みたいな感じっすね」と男がこぼし、UFOを信じるということ=ヤバおっさんと同一化することみたいな部分が垣間見えたのはよかったと言えばよかったか

ただそれはドキュメンタリーならではの現実を映しているから、現実が表層に映っているだけのことであり、ドキュメンタリー映像としての演出意図や分かりやすさ、中立性、メタ的な面白さはほぼ無かったと言っていいと思う

結構期待してただけに、かなり肩透かしを食らった
金を払って映画館で拘束されて観たならまだ全貌を注視できたのかもしれないが、あまりに不親切(というか独りよがり)な撮り方にダレまくってしまい、個人的にはガッカリ……