ＲｅｄのYokoGotoのレビュー・感想・評価

愛すること、愛されることを正面から描くと安っぽくなる。そして、そんな安っぽさは、大人の女性をいらつかせる。そういう意味では、映画全体を文学的な余韻を残し、遠回しに描いたことは、成功していたと思う。本来であれば、非難されてもしかるべき逃避行なのに、全面的に主人公（夏帆ちゃん）に共感してしまったのは、誰も悪役に描かなかったところにあるのかもしれない。ただ夏帆ちゃんの存在感が大きすぎて、妻夫木聡さんの存在が薄く感じた気がする....