女性という特殊な生き物の特殊な感情。
夫の理解と本当の意味での愛。
女性にとって最も必要なものだと思う。
それが得られないとわかった最後の場面で、1人、もうこの世にいない恋人の死に取り憑かれたように歩いていく塔子、恐ろしい表情。
どれだけ惚れて死んで行けるかという、甘美な毒に繋がれた愛。
女性監督、女性作家の原作でしか描けない世界観。
人を中途半端でも、自己犠牲となっても愛すべきなのか?
それとも心底惚れた、死んでもいいと思える人と添い遂げるのか?
とても重く、そして苦しい選択です。また自分らしいとは何か?を考えさせられるそんな映画でした。