カナノシ

マトリックス レザレクションズのカナノシのレビュー・感想・評価

4.0
かつて人類の尊厳をかけたAIとの戦いの末、幾許かの自由と共存を勝ち取ったはずのネオ。
しかし、彼は何故かまだAIの用意した都合のいい仮想世界に囚われていた。
救世主と呼ばれ、命を賭した闘いの記憶すら無くし…
このままこの世界に身を委ねれば、きっと自分は幸せになれるだろう。しかし、拭えない違和感。
そして、そんな彼の前に選択を迫る謎の女性が現れてーーーな話!

前作から18年の時を経て、新世代神話マトリックス復活!!という感じではあるが、率直な感想としては「観てる人に優しくなったなぁ」である。
言うほど古参ではないし、なんなら二作目・三作目は劇場公開後ずいぶん経ってからレンタルで観たくらい。
当時は小難しいその雰囲気と散りばめられた「それっぽい神話感」や「なんか聖書の物語っぽいで」みたいな考察してる側が気持ちよくなっちゃう感じの空気感が卒業しきれない厨二病を刺激してシビれたものどった。
本作はこれぞプログラムという感じで入れ子入れ子でいかにもマトリックス然としていたのだが、観てる側を心配したのか割と丁寧に説明してるなーと。
もっと視聴者を信頼して説明を省いてもいいくらい、という視聴感。

しかしそれでも画面狭しと、また信じること出来れば何でも出来ると言わんばかりのアクションは「これこれこれ!!!」の一言。
続きが観たいような、これで平和に共存してくれと終わってほしいような、余韻の残る一作でした。

未来世界のイチゴは甘いのかしらとアポロチョコを頬張りながら思うのであった…
カナノシ

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