CHICORITA主任

地獄の黙示録 ファイナル・カットのCHICORITA主任のレビュー・感想・評価

4.5
40年の時を経て再編集されたアポカリプス・ナウ。

川を登るたび狂気・野蛮に落ちていく人間の闇を描いた本作は、どこか『ミッドサマー』に通じる。狂気の王国に囚われたカーツ大佐。「恐怖…恐怖…」という断末魔は、彼の最後の理性だったのか。

ウィラード大尉のPTSDに苦しむ姿には、『黒い司法』に登場したベトナム帰還兵の死刑囚の姿にも重なる。

劇中にわずかに映る新聞の誌面には、シャロン・テート殺しのカルトの教祖・チャールズ・マンソンの姿が見え、この映画が『
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』と同時代を描いていることが知れる。

映画は、歴史は、連綿と現代に通じていることを40年前の作品からしみじみ感じました。
これだから映画はやめられない!
CHICORITA主任

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