えばら

ルディ・レイ・ムーアのえばらのレビュー・感想・評価

ルディ・レイ・ムーア(2019年製作の映画)
4.0
嘘偽りのないエンターテイメントがここに。

数字に弱いし、テクニカルな事は勉強したくない。けれども、ただ人を楽しませたい。これこそタレントの本質であり、本作のラストシーンにその真髄が現れる。
コンテンツ消費社会の今だからこそ、私たちが本来消費するものなんてこれくらいピュアに楽しければいいということを教えてくれる。

2年前に音楽でご飯を食べている友達の新曲のミュージックビデオを作った。もちろん予算なんてないから、映像制作なんて全く知らない友人をかき集めて、何やらそれっぽい役割を与えて完成まで持って行った。
今観ると低レベルで恥ずかし過ぎて目を背けてしまうけれど、その過程は一生残る思い出というくらいに楽しかった。

だから、ルディが同じことをした時、胸が熱くなった。クオリティーなんてどうでもいいんだわ。キーがタクシーの中で言っていた通り、やり切ったら勝者なのだ。

冒頭から後半まで、アフリカ系アメリカ人のカメオが画面を盛り上げて来る。
あと、やっぱり音楽やらさせたら彼らの右に出るものはいません。
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