ニジム

マザーレス・ブルックリンのニジムのレビュー・感想・評価

マザーレス・ブルックリン(2019年製作の映画)
4.0
普通に作ったら真面目な話で終わってしまいそうなところに主人公の理解されなくい体質を入れ込み、うまい感じにしたなあ、と感じる。
孤児院育ちのライオネル・エスログは、自分の後ろ盾となってくれていた事務所所長のフランクが殺されたことで不安定な状態に追いやられる。今までは全てフランクがお膳立てしてくれていて自分はその手伝いをするだけだったが、彼の死の真相を探るために自ら次の一歩を歩みだそうとする。しかし、そこは茨の道だった。
彼の特性が卓越した記憶力で、いわゆるスナップショット的な感じらしいことが映像でも表現されている。ここでもその能力を遺憾なく発揮し真相に切り込んで行くが、悲しい展開もある。
そんな中で彼を受け入れ、理解する大切な人たちに出会うことで彼の人生は更に開けることになる、と感じる。

いろんなことが粗末に、ぞんざいに扱われた時代の話。今はそれがここまであからさまじゃないだけなんだろうけど。
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