「捕虜を痛めつける兵士は卑劣で恥ずべき人間だ。そのようなものは、重罪人と同様に厳罰に処すこととする。なぜならばこのような行為は、自分自身だけでなく祖国をも堕落させるからだ。」
ージョージ・ワシントンー
凄く良かった。
焦り、恥じらい、不安から生まれる正義は本物ではない。短期的な慰めにしかならず、時間が経てば綻びが浮き上がる。
9.11以降、自身の地位確立への焦りとテロへの大きな責任を感じたCIAは、テロリスト容疑者への尋問を強化する方針を打ち出した。(強化尋問技術=EIT)水責め、棺桶への監禁、睡眠時間の削除など、あらゆる手段を使い、容疑者を不安と恐怖の極地へと誘った。しかし、見込まれたほどの成果は出せず、中にはあまりの尋問に死亡する容疑者も出てしまった。
そんなCIAの無意味な尋問に対し疑問を抱いたダン(上院議員)が、5年以上の年月をかけて600万ページを超えるCIA関連の書類を調査し、真実を暴き出す。
正義が正義を律する。それが一番難しく厳しいこと。お互いこれが正しいことだと言い張っている分、違う方向に話が進んでしまう。最初は国をよくしたいって思って始めたことも、空回りして誰かを傷つけることに。
主人公ダンの縁の下の力持ちとしてアメリカを変えたいって信念を凄い感じた。あと上院議員のアネット・ベニング演じるダイアンも素晴らしかった。後半名言しか言ってなかったな。誰か悪いかを暴くことよりも誰がそれを変えるかって方が大事。一歩進んだ視点を持ってるなと思った。
予想以上の良作でした。
アダム・ドライバー上げ上げですな。
ぜひぜひ