風来坊

インビジブル・スパイの風来坊のレビュー・感想・評価

インビジブル・スパイ(2019年製作の映画)
3.0
拉致した子供を教育して各国の警察や情報機関などにスパイとして送り込み暗躍する国際犯罪組織。香港警察内部にもそのスパイがいるとの情報を得た香港警察は捜査に乗り出すが…。香港、中国合作のサスペンスアクション。

元ネタは前作同様に本国でヒットしたテレビドラマ。
邦題で云うところの「ダブル・サスペクト 疑惑の潜入捜査官」の続編。
しかし、香港ではよくある主要キャスト起用だけの続編という形で、設定は全くの別物なので前作を観ていなくても問題はありません。
潜入捜査絡みなのは一緒ですね。

勝手知ったるという感じで、主要キャスト3人の絡みは安定感があります。
悪く言うとまたこのメンバーかという感じで新鮮味は薄い。
キャストで大体誰がどうかを読めてしまうのも、ちょっと気になるところではあります。

前作はコメディな前半、シリアスな後半と二段構えの構成でした。
本作は前作とは趣向が違い、ほぼ全編でシリアスなドラマが展開されます。
警察内に組織のスパイがはもう使い古された感じではあります。
香港ノワール巨編と銘を売ってますが、そこまでノワール感はないと思います。

銃撃戦を中心に派手なアクションシーンが多いのでアクション好きには堪らないですね。
2丁拳銃など独特なスローモーションなど、香港らしい演出で溢れていて面白い。CGが少し粗いのは残念ではありますが、これも香港映画あるあるではありますね(笑)

何かあるんじゃないかとは思いましたが"あれ"が伏線になっていたのは意表を突かれました。
ヘラヘラ悪党はなかなか良い感じの存在感。
クライマックスのスペインでの戦いなど、あり得ないだろとツッコミを入れて見るアクションは見応えがありました。

裏切りに友情と展開に強引さはありますが、まあまあ楽しめたアクション作品でした。

まとめの一言
「そりゃ牛さんも怒る」
風来坊

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