madokaaa

街の上でのmadokaaaのレビュー・感想・評価

街の上で(2019年製作の映画)
3.8
好みの作品。

いつまでもブームに乗っかってるようで言いたくないけど、やっぱり今泉力哉監督の作品は好きなんだよなあ。

なんというか、下北沢という街のアンダーグラウンドな感じがぎゅうっと詰め込まれていて、とてつもなくエモい感情に浸れます。

ストーリーとしては特別でも何でもない日常を切り取っただけの作品なんだけど、独特のゆるい雰囲気とその狭く小さな街で共存する若者たちの姿に、どこか憧れていた青春時代を重ねてしまいます。

映画、ライブハウス、古本、古着、演劇etc... 独自のカルチャーが根付く下北沢。
雑多なのに文化的でほんのり異国情緒すら漂う。
サブカルの一言で片付けるのは惜しいくらいに魅力的な街なんだよなあ。

夢を抱えた若者が集い、夜通し語り合う。
今も昔も変わらないであろうこの日常。

このキラキラ眩しい光景を、この青臭さを心地よく思える大人でありたいなと思いながら、ちゃんとそう思えてる自分に安心しながらこのレビューを書いております。
隣から聞こえる、マスターと常連さんの会話が素敵だなあ。
行きつけのbarでお酒を飲みつつ何ともない日常を噛み締めたくなるような、なんだかとても愛着の持てる作品でした。
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