藍紺

グリーン・ナイトの藍紺のレビュー・感想・評価

グリーン・ナイト(2021年製作の映画)
3.8
まだ何者でもない、血統だけは良い若い騎士が主人公。アーサー王の甥ガウェインがクリスマスの遊び事「首斬りゲーム」の約束を果たすために旅に出るストーリー。いわゆる『アーサー王伝説』の勇敢で騎士道を重んじたガウェイン卿にあらず。少しマザコン気味で娼館に入り浸ってぐーたらしているお坊ちゃまに書き換えられているのはデヴィッド・ロウリー監督らしいなと感じた。というか監督自身が少し投影されているのかも。
情けない若者ではあるのだがデヴ・パテルが演じているおかげか、隠しきれない育ちの良さが滲み出ていてちょっと応援したくなるから不思議。
大好きなアリシア・ヴィキャンデルが二役で登場するのも私得。魅惑的でとても素敵だった。こだわりを感じる画作りは素晴らしく、ロウリー監督独特の時間表現、一瞬で時を超越するような創作方法は本当に好きだなーとウットリしました。まあ、画面が暗すぎて途中眠くなったのも事実ですがw

エンドロールの最後の最後、あれって………。そういうことですよね?好きなように解釈するのが映画の醍醐味だとわかっていても、あのラストはどなたかに解説してほしくなるw
色々な方の意見見てたら正反対の解釈をされている方がいて、うーん、どっちの意味だったんだろう?となっております。でも、ま、こうやって観終わった後も余韻に浸れる映画はいいですね。
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