コーディー

グリーン・ナイトのコーディーのレビュー・感想・評価

グリーン・ナイト(2021年製作の映画)
3.7
意気揚々と緑の騎士の挑戦を受けたガウェインが欲する名誉。そんな彼がクリスマスに試される英雄たる美徳と、その脆さwアーサー王伝説が掲げる〝騎士道=男らしさ〟の有害性、お伽話や伝説に夢を見させないロウリー監督のシニカルかつ残酷な視点で見つめる英雄の肖像。

言葉の強さや威勢は良いけど、イマイチ心が伴ってない様子なガウェインの未熟さ。そこに善や悪という概念の曖昧さも重なって、尚更この旅に意味ある?な妙な違和感が漂ってる。
興奮を提供する英雄譚とはひと違う現実感、なのに世界観は中世ファンタジー!と、またまた監督の美意識に翻弄されまくりw

〝驕らず畏れて受容れろ〟って事なのかな。
啓示の方法がホントに独特やし、神秘的なものに惑わされず理論的に伝説を再構築する。まさにガウェイン使って観客も試してる感じがクールなんやけど、しっかり愛も感じる!デヴ•パテルの超然とした英雄感と、人間的な魅力のチグハグさも物語との相性抜群!

ただやっぱ眠いもんは眠い!
って事で、この監督の長回しやら画で語る演出、吸い込まれるような映像美にはめっちゃ眠気を誘われたしw 『A GHOST STORY』ほどでは無いけど今回もヤバかったので目ぇギンギン、体調良い時に観るのをオススメします。
まあ相性もあると思うけどw