メッチ

グリーン・ナイトのメッチのレビュー・感想・評価

グリーン・ナイト(2021年製作の映画)
3.4
お祝いのための聖なる日が、覚悟する(腹をくくる)日になるとは…。

アーサー王伝説を知っていてもその甥の物語があったこと自体知らなかった。どことなく頼りなかった主人公が最後の最後で覚悟を決める様だったり、奇妙な旅路の世界観がどこか目を離せない不思議な魅力がありました。
それにどこから幻想でどこまでが現実でという感覚がストーリー全体にありました。首を見つけ出して欲しい婦人だったり、山より高い巨人だったり、幻想?なのかもしかしたら現実?みたいなあの幻想的世界観。観ているもの全てを受け入れてしまう不思議な感覚。その感覚を活かしていたからこそラストの衝撃が心を揺さぶられる。

あとこの作品が語っている意味が「大いなる力は、大いなる責任を問われる。」みたいな感じがします。主人公はアーサー王のように伝説になりたいという承認欲求にかられて、碧の騎士の首を切り1年後旅に出る。そして伝説とはそれ相当の覚悟がいるということ。「伝説になるとは、大いなる覚悟が問われる。」ということに気が付かされていた。主人公だけでなく観ている我々も。
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