TaiRa

オン・ザ・ロックのTaiRaのレビュー・感想・評価

オン・ザ・ロック(2020年製作の映画)
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ソフィア・コッポラそんなに観てないけど、このくらいの映画ずっと撮ってけば良いと思った。

今、ニューヨークのリベラルな上流階級の、特に何でもない話を撮ってて許されるのソフィアくらいなんじゃないか。始まりから終わりまでこれと言った中身はなく、ただイイ感じのフィーリングだけがある。コッポラの娘とクインシー・ジョーンズの娘で大物の父親に振り回される映画作ってるのなんか凄い。「自分勝手な父親」と言った時に想定される父親がデカすぎ。ビル・マーレイは好きだけど今回の役はそんなに。台詞がなんか面白くない。プレイボーイの父親が「男ってのは〜」と勝手な事言うパターンの中で最も凡庸な台詞しか吐かない。ソフィアの映画って基本的に台詞つまんない気がする。台詞半分くらいにしてテンションゆるくしたら良いんじゃね。ウディ・アレンとかって台詞凄いけどそういうレベルじゃない。あとマーレイにスケベ役やらせるならジャームッシュの方が上手そう。てか『ブロークン・フラワーズ』とかで近いのやってるか。尾行するのにアルファロメオの真っ赤なオープンカーでキャビア食いながら待ち伏せするとか、ソフィアっぽい金持ちギャグは良かった。あと無意味なカーチェイスシーンが素晴らしかった。フィルム撮影の夜も良かったし、エンジンのバカでかい音も最高。警察官に対するありがちな回避方法はアイディア不足に感じたが。なんか端々に古臭さがあって、でもそれはそれで魅力なのかな。あと子供が可愛かった。
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