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アフター・ヤンのごはんのレビュー・感想・評価

アフター・ヤン(2021年製作の映画)
2.5
難解な気もするけど、頭で理解すると言うか感じるように見るくらいで丁度良いかも。
世界観など諸々SF作品として見るには説明も足らなすぎるし明かされないけど、それで良いとも思う。

「冒頭」
おーはじまったなぁなんて思ってると、いきなり始まるダンズシーン!
あれ??思ってた感じとだいぶ違うぞ!?ってなったし、結局あれなんだったんだ?未来の一家団欒って感じ??面白かったけどね。
そこをピークにあとは静かな物語になる。

「ヤンの話」
ヤンの話す例え話とかはどれもどこか幻想的な気もして素敵。
接木の話がなんか良かったなぁ。

「ヤン(テクノ)の記憶、記録」
ヤンの記憶、思い出は素敵な思い出ばっかりだったけど、
それはそう言うのだけを掻い摘んで見ていたのかな?
それとも良いものしか記憶、記録として残らないのか?
嫌な記憶なんかがあっても良い気がするけど・・・
なんとなくだけど忘れたいのに忘れられない記憶とか
嫌な思い出とかもあってこそ人間なのかもとかも思ったり…

「ロボットにも感情があるのか?ロボットは家族なのか?」
少しAIとかエクスマキナのような作品にも通じるものを感じた(2作品ともややうろ覚えだけども…)
中古のプロダクトとして購入してきたテクノのヤンだけど、
家族の一員で生活の一部だった、でも生身の人間ではない。
人間側は愛情をもっていたけど、ヤンはどうだったんだろとか、
ヤンの中にあったものは記憶なのか記録なのか?
人とロボが一緒に生活する作品では比較的描かれるテーマな気がするけど、
いつか空想の出来事じゃなくなるのかな?
仮にヤンを再起動できたとして、それはそれで物を直す感覚に近い気がして良いのだろうか?って思ったり・・・

「テクノ(機械)とクローン」
あれだけ技術が進んだ世界でもクローンを嫌う人がいたり、どこまで進んでも差別とかあるのかな…?と思うと悲しい。
描かれてはないけどきっとテクノを嫌う人たちもいるんだろうな。
クローン人間は元の人間と同一なのか?とかそういう問題もありそう。


ラストは唐突に終わる印象だけど、そもそも結論を出そうとはしていなそうだし、結末とかもあるのではなく、そういう経験をした人とかの生活がただこれからも続いていくだけだからあれで良いんだろうなぁ。
人の死も機械の故障も自然の流れの一部でただただ流れていくものって感じ。

感想きれいに書き上げるだけのは難しいなぁ…
素敵な作品だけどおすすめできるかと言えばかなり人選ぶかも。
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