kazuo

アフター・ヤンのkazuoのレビュー・感想・評価

アフター・ヤン(2021年製作の映画)
4.2
テクノ(アンドロイド)が一般家庭に普及している未来。
テクノのヤンは家族に信頼され幼い娘からは兄のように慕われていたが、ある日ヤンが故障してしまいその修復は困難だという…

設定はSFだけど、本質はスタティックに展開する哲学的な奥行きあるドラマ。
人種の違う家族、アンドロイド、クローンなどが主な登場人物である本作。単にこれらの共生を訴えるのではなく、それぞれの出自や背景、記憶などを尊重した上で、かつ科学的探究心やテクノロジーの進化も含めての共生を静かに訴えている。
監督は小津安二郎監督の信奉者で韓国系アメリカ人のコゴナダ。そんな彼らしいユニークな秀作SF。
ヤンのメモリーに録画された家族の映像が美しいアルバムのようで、うっすらと涙が滲んでしまいました…
kazuo

kazuo