これを観た日の夜、内容は忘れちゃったけど幸せな夢をみた。そういう映画。
中国やラーメン、リリィシュシュ、グライド、坂本龍一などアジア圏文化が入り混じる。監督のアジアへの想いをパンフレットで観た時に自分はまだ日本人という視野でしか物事を見れてないなぁと思った。
小津安二郎へのリスペクトも随所に感じ取れた。ビデオ電話？での靄がかったようなバストショットの使い方は幻想的で美しかった。
喪失というシンプルな題材を描いていながら、囚われたアイデンティティや男性性からの解放などを静かに優しく描く。
私にも美しいと思ったものを脳内に録画できる機能が欲しい。そして私が死んだら私が美しいと思ったものを知ってほしい。その人がなにを美しいと感じるかでその人を知ることができると思うから。
