藍住

アフター・ヤンの藍住のレビュー・感想・評価

アフター・ヤン(2021年製作の映画)
5.0
わんわん泣いてしまった。
家族を見つめるロボットの穏やかで優しい眼差し。
忘れかけていたこと、無くしたもの。
喪失と向き合って初めて思い出すことがある。
誰もが経験する寂しさに寄り添う温かい映画。
最初から最後まで、何もかもが完璧でした。

今作でも小津安二郎リスペクトのあれやこれが観られて嬉しかったけどリスペクトだけで終わってないところがコゴナダ監督の強みよな〜と思わせてくれたのが皆んな褒めてるオープニングクレジット。
凄い角度からぶちかましてくる。
最高過ぎた……。
こんな映画体験今年一番だよ……。

今年一番といえば、ここから始まるんだ!?とここで終わるんだ!?!?が上手く共存しているところも良かったな。
他の監督ならあのラストシーンのその先を撮っていそうだよね。
この映画はあそこで終わるから良いんだよ。

あまりにも私の好きが詰まっているので「こんなご褒美映画を観てしまっていいの……?????」っていう気持ちと「コゴナダ監督一生ついてく……」の気持ちでいっぱいでした。
『コロンバス』を観た後と同じ余韻。
生きてて良かった。
私は幸せです。
藍住

藍住