『コロンバス』のコゴナダ監督の新作。相変わらずの構図のこだわりと上手さに感嘆する。見た目がまったくロボットに見えないAIロボットやクローンが当たり前に存在する時代。ある家庭で長年連れ添ってきたAIロボットが壊れてしまうところからストーリーは始まる。
冒頭の世界中の家族が参加するバーチャルダンスバトルでもう「この映画最高!」と確信!コリン・ファレル踊るんだ(笑) 近未来感と異次元感とサイケ感とノスタルジア感がぶわっと溢れる最高の瞬間。その「今の時代ではない感覚を抱えつつどこか懐かしさも感じる」心地よさが最後まで続く。色み、光、構図、どれをとっても素晴らしい。
壊れたAIの記憶回路から蘇る家族のポートレートのような数々の日々。その何気ない切り取られた時間のなんとも優しく愛おしいことか。
そしてこの記憶回路の描写!この映像は素晴らしい…!『インターステラー』の4次元(だっけ?)の映像もすごかったけど、この回路の美しさも見事。これはぜひ多くの人に見てもらいたい…!
『EVAエヴァ』っていうダニエル・ブリュールのSF映画があるんだけど、この中でも記憶を繋ぐものとして銀河のような雪の結晶のようなガラス細工のような映像があってそちらも素晴らしかったのでセットで見て欲しい。