Yuri

アフター・ヤンのYuriのレビュー・感想・評価

アフター・ヤン(2021年製作の映画)
3.0
喪失とそれを受け入れるまでの物語でした。期待値高かったので、ずっと静かで穏やかな波に揺られているかのような感じで、寝落ちしそうになりましたけど。“喪失”は丁寧に描かれているなと。喪失は喪失したことを知り、その人や物の知らない面を見たり聞いたりしながら、失ったことを理解していくのだと思いました。受け入れるにはまた何年もかかったり、もしかしたら一生受け入れられないかも知れない。でもそれは幸せだった証拠なわけで。私は生命体だけでなく、物にも同じくらい喪失の悲しみを感じるタイプなので、AIも人間もその辺にある靴やバッグも変わらず悲しい。でも一方通行な愛ではなかった分だけ、悲しみは減らせるのだと感じた。AIが幸せは感じないけど悲しみや感傷は感じるのだとしたら、これだけ大きな穴を人の中に残していくのだとしたら、共存って出来るのかな?ペットと同じで出来る人と出来ない人がいて、万人に受け入れられるのは難しいのではないかなと感じました。それにしても大型映画対応になってしまった坂本龍一とミニシアター系の岩井俊二色の音楽は才能がぶつかり合うな(^^;)そして人種が大渋滞。上手くいえないし、眠かったけど、切なさの余韻が凄い。
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