ギャス

アフター・ヤンのギャスのレビュー・感想・評価

アフター・ヤン(2021年製作の映画)
3.4
家族のようなAIの使用人がいる世界での人生や家族の在り方の思考実験に、東洋思想を加えた哲学的考察とも言える滋味深い映画だった。

平易な言葉と印象的な映像、少し謎解きのような要素もあり難しくはない。新しくもないのだが。


ネタバレ
お茶の存在が深みを与えていた。この映画では茶葉に閉じ込められた味やひいてはその歴史が湯に広がり、それをじっくり味わうように教えられる。茶葉の中に詰まっている歴史をひもとく作業、それはそのままヤンの存在と重なる。

何度も生を繰り返す彼の姿が見えてきて(輪廻も東洋思想)、
アルファとしての巨大なメモリーが開いたあと、
幸せとは?
死後とは?
と、改めて私たちに問いかける。

翻訳ソフトは素晴らしい
ちゃんと彼女の中国語を聞き取って訳してくれた。AIはどんどん進化している。
Brother, I'm thanking you for being the best brother in the world.
I'm sorry I shouldn't have said I hated you.
I miss you, brother.


あと、最初の家族ダンスバトル?シーンがなぞの中毒性があって楽しい。
もう一度見てみたら、知ってる家族たちだった。
それぞれが家族として機能していたのだな。
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