藍紺

エルカミーノ: ブレイキング・バッド THE MOVIEの藍紺のレビュー・感想・評価

3.7
ウォルター、ジミー、そして今回ジェシーの行く末を観ることができ、やっとアルバカーキサーガが幕を閉じた気がする。感無量。しかしジェシーはタフになったな(横幅も少々大きくなられて)……。BrBaでの文句が多くて終始イラついてたジャンキーはどこへやら、頭も切れて(ま、抜けてるとこもあるんだけど)、銃の使い方もいっぱしの犯罪者でしたねw
ウォルターやマイクと一緒に過ごした時間や経験が否が応でもジェシーを成長させてることが伝わる映画だった。
思えばジェシーが一番キツい人生だったわけですよね。ウォルターもジミーも彼らは最終的には自分であの道を選択したと私は思っていますが、ジェシーはどちらかというと巻き込まれ人生を狂わされた側の人間だったし、彼は大事な人や時間を失い続けていた。だからこそ、この「エルカミーノ」の決着のつけ方には納得。
ウォルターとジェシーの食事シーンはなんだか本当の親子のようにも感じられて、実に素晴らしいシーンだった。穏やかだけど自分の人生に絶望してて、でもジェシーには未来を見つけている。そんなウォルターを演じているブライアン・クランストンの演技が上手すぎた。この人本当にすごい演者だわ。「君は運がいい」、この言葉の重さよ。

皆さんがおっしゃってるトッドの太りすぎ問題には完全同意。どうにかならなかったのだろうかw
しかしトッドの内面、精神年齢14才のメルヘンサイコパス野郎って感じの人物像とか興味深くてヴィンス・ギリガン先生やはり恐るべしなのでした。
藍紺

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