無知A

映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者の無知Aのレビュー・感想・評価

3.4
最近の同シリーズ作品中、今作は内容の分かりやすさやテンポの良さという点で、一二を争うクオリティだったと言える。見る人が適度に咀嚼出来るように作られているので、後味も良く、しこりの無い作品だった。単に、複雑ではないから子どもがより楽しめるようになったわけではない。殆どの人が共感や連想できる題材が内在しているから見やすいのだと思う。また、コロナ禍の閉鎖空間だった公開当時が作品と上手くマッチしているのも確かである。何かに直面し追い詰められた時、逃げようとするのではなく、可能性を探して、新たな選択肢を作る。これは、多くの人にとって重要であるが故に、今作は評価されているのだと感じた。

総じて、今作は、数多くの同シリーズ作品を手がけている高橋渉や橋本昌和とはまた一味違うものだった。シンプルなので、意外な展開や目を見張る名シーンという点で、他の作品と比較すると正直微妙な所だが、全体的に非常に見やすい作品だった。


(内訳)
面白さ 3.4
学び(深み) 3.1
構造 3.7
無知A

無知A