Ricola

ベートーベンのRicolaのレビュー・感想・評価

ベートーベン(1992年製作の映画)
3.6
大型犬が偶然、犬を欲しがっていた子どもたちのいる家に迷い込んできた!
彼をベートーベンと名付け、愛情を注いでかわいがるが、彼の世話をするのはほとんど父親。家族のために稼いで、さらに犬の世話もしているのに、妻も子どもたちも皆ベートーベンばかりをかわいがるのが気にくわない。
それでもベートーベンは家族の救世主であることを、お父さんも認めざるをえなくなるのだ。

ファンタジー要素たっぷりだけど、それは世界をより良いものだと信じたくなる、そういった希望的観測をいい意味で促してくれる類のものである。
ベートーベンの愛くるしい見た目や仕草に癒やされ、ありえない設定ばかりだけどそのご都合主義な展開は、待ってました!とばかりに嬉しいものである。


超能力者?!ってくらい危険を察知して家族を守る、または手助けをするベートーベン。
家族の身に何かあること、または彼らが助けを求めていることを予感すると、ベートーベンいつも眠そうな目をしているのに、覚醒したかのように急にカッと見開くのをクロースショットでとらえる。

ありえないことばかりだけど、なんだかありえそうに見えてくるのはベートーベンの演技力ゆえかもしれない。
完全に犬だし、犬らしく走ったりするが、ときには人間みたいな側面を見せる。
深夜にひとりでテレビ観てたのは特に笑った。

家族愛のみならず、同じ経験をした犬同士の友情、力を合わせて理不尽なことに立ち向かう様子などが、テンポよく基本的にコメディタッチで描かれる。
動物が主役の実写作品のなかでも、ベートーベンの賢さと可愛さが作品の意図とぴったりはまっており、終始癒やされる作品だった。
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