年明けに神戸でのIMW(インディアン・ムービー・ウィーク)2019で鑑賞。
タミル語映画が苦手な私には例外的に面白かったラジ二映画でした。
まず、舞台が『ガリーボーイ』と同じくムンバイのスラム、ダラヴィ。
そこに移住してきたタミル人改宗仏教徒のコミュニティのボスを演じるのがラジ二。
ラジ二と敵対する高カーストの政治家を演じるのが、ナーナー・パテーカル。
ラジ二の元婚約者の社会運動家にフマー・クレイシー。
ダラヴィの土地の権利をめぐる血みどろの争いが描かれるかなり真面目な社会派映画です。
プロデューサーはラジ二の娘婿のダヌシュ。攻めた脚本で驚きましたが、演技やダンスだけじゃなく全てに有能なんでしょうね。
キャストや舞台がボリウッドのあるムンバイであることからも想像できるように、映画はけっこうボリウッド風。でもラジ二のカリスマ性はうまく利用していますね。
ずっとマードゥリーに似ているな、と思っていたフマー・クレイシーは劇中でマードゥリーにそっくり、と言われてますね。ダンスを除く演技力ではフマーさんのほうが優れていると私は思うのですが。
同じスラムが舞台で方向性が違う映画を2本見ましたが、根っこのところは類似していると思いました。
(異色のラジ二映画@ダラヴィ・スラム 2020/4/11記)