身を固めろと圧力をかけられている男性ラフィと意思を尊重してくれない家族をもつ女学生ミローニが繰り広げる、周りへの緩やかな反抗。
映画の題名はPhotograph、また写真を重点的に描く演出は、写真に残さなければいけないほどラフィとミローニの不思議な交流は大切で儚かったということの現れではないかと思う。
ラフィはムスリムでミローニはヒンドゥー、そんな宗教の違いをサラッと越えちゃうのも彼らにとっては当たり前のことだった。
ラフィ役のナワーズッディーン、穏やかなおじ様で素敵な雰囲気だった。こんな役もできるの、本当に役者だ。
夜にラフィが、死んだ仕事仲間のティワリの霊と再開するシーンに泣きそうにもなったし、ラフィの祖母が言った「苦しみを勲章みたいにぶら下げておくな」という台詞にはハッとさせられた。名言だったなとしみじみする。
実はこの映画は去年観て、私の初ナワーズッディーン・シッディーキーの作品でした。今日再び観てレビュー書き直しましたが、今日の方が圧倒的に感動して楽しめました。