Ark

サスペクト 薄氷の狂気のArkのレビュー・感想・評価

サスペクト 薄氷の狂気(2019年製作の映画)
4.0
原題は“Night Hunter”
表紙と妙な邦題が作品に安っぽさを与えている気がする。原題のままがよかった。この邦題をつけた人は本作を観たのかね?

内容は、女性を何人も監禁している犯罪者と、事件の主導者を逮捕しようとする警察の話。しかし、後に記載するけどその裏に宗教を絡めた背景がある。

キャストが良き。
シャッターアイランドのおじさんも(名前知らない)いた。
犯人役の俳優さんの統合失調症かなんかの演技がめちゃくちゃ上手い。

ーメモー
副題の“NOMIS”はエスペラント語で「律法」を指すらしく、本作ではキリスト教の律法を指していると思われる。
母親の遺書として読み上げられる「喜ばしい 喜ばしい」から「冬の虫は飛び立つ」までの文は一部の表現は異なっているが旧約聖書に記載されている文言らしい。とてつもなく長くなるからここには書かないけど、その聖書に書かれている話に沿って本作の双子の「役」が割り当てられているらしい。
それと、最後ら辺の氷の亀裂も聖書に関係していて、母エイミーの子宮口を揶揄しているとのこと。凍てつく湖に落ちていく順番を注視すると弟→兄の順になっているのも上記の聖書の話に関係しているらしい。
かーーーなり端折って書いたので、詳しく知りたい方は解説をご覧ください。

一見、可も不可もない平凡な映画だけど、解説を読むと「なるほど」となる作品。ストーリーに聖書を絡めた意味は分からないけど、要は旧約聖書に記載されている物語に基づいた映画なのだと思う。

ヘンリー・カヴィルが主演だから観たけど、あんまり喋らないし画面がずっと薄暗くてあまりよく見えないのが残念だった(笑)
Ark

Ark