ドキュメンタリーだけどしっかりエンターテイメントしててとても刺激的で流石森達也監督という作品。
この映画は政治的イデオロギーや主張はまったく無く、いかに今のマスコミと政治が歪なのか、これでもかというくらい、東京新聞記者の望月記者を通して見せてくれる。ジャーナリストととして当たり前の質問をしようとするだけなのに、まるで彼女がドン・キホーテのように見えてしまう今の報道の異様さが際立つ。
そして最後にはこんな状況を作り出しているのは、実は私たち大衆なのだということを知らせてくれる。
森監督の過去作「A」「FAKE」でも当事者から見た社会の異様さを描いていたが、この作品でもしっかりそこは通底している。
この秋公開予定の「福田村事件」がますます楽しみになりました。
