ToshiyaYokota

i-新聞記者ドキュメント-のToshiyaYokotaのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

〇森達也監督作品を映画館で鑑賞するのは初。

〇オープニングから望月記者の人並み以上の迫力と、方向音痴という人間らしさを見せる素晴らしい始まり。

〇全国各地をスーツケース片手に飛び回る。合間に挿入される食事をするシーンも良い。

〇森達也監督が交差点を渡ろうとして止められるところと、菅官房長官が守られながら交差点を渡ってくるところをカットバックのように描き、潜在する気持ちをアニメーションで表現する可笑しさ。森達也監督作品で声を出して笑いそうになるとは。音楽の使い方も面白かった。

〇あれだけ饒舌だった望月記者が映画の終盤になると言葉を発する場面がなくなる。もちろん森達也監督の演出だが、マスコミの中の人間でもある東京新聞の望月記者が、大衆つまり「mass」の中でたった一人の人間にしか過ぎないと感じさせられる場面であった。

〇今作は望月記者をメインで描いているが、あくまで森達也監督の視点。この映画だってある事実のある部分だけを描いているに過ぎない。これを機に様々な観点から物事に触れたいと感じるし、望月記者から感じる活力には心動かされる。
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