みーちゃん

きっと、またあえるのみーちゃんのレビュー・感想・評価

きっと、またあえる(2019年製作の映画)
4.2
テーマ自体は、特に目新しいわけではないけれど、その描き方にインド映画の度量の大きさと、逞しさを感じる。喜怒哀楽が満載だが洗練されてる。

おもしろいのは、ストーリーの柱となる大きなシークエンスで、しっかり感動させつつ、脇道的に挿入される小さなエピソードが練り上げられていること。しかもこのエピソードは、深刻な本筋とは反比例に、バカバカしければバカバカしいほど、くだらなければくだらないほど魅力的。

例えば、私が声を出して笑ったのは、マミーが"突き指"しながら闘うところ。
まさか、あそこで人差し指の突き指て!第一関節の突き指て!エピソードとしては、小っちゃっ!!と思う。けど、こんな所に他の映画では考えられないくらいスポットをあてる。更に、まだやるか、というほど周りからも被せてくる。で、ちゃんと大きなテーマに繋がる。

こんな場面が、全編に散りばめられていてとても楽しい。そして、繊細なところはきちんと押さえつつ、シリアスになり過ぎない。そこに、映画の底力を感じる。