磨

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・上海の磨のレビュー・感想・評価

3.2
戦争の足音が迫る1930年代の上海を舞台に、時代に翻弄された人々の抗争を描いたクライムサスペンス。

注目の出演俳優はチャン・ツィイー、そして浅野忠信。時代と制作国を考えたら日本人は大悪人で軍人というキャラかと勝手に想像していたら違っていた(笑)
作品自体が戦争を背景にしつつ、裏切りや暗殺、そして愛憎劇など不穏な時代に跋扈した上海裏社会を描いた物語。

チャン・ツィイーの美しさは魔女レベル。浅野忠信との”濃厚接触シーン”も注目したい。

序盤にバッタバッタと死ぬ主要人物。これで2時間持つのか?と要らぬ不安が先行したけど、時系列をずらす事によってその辺りも解消。
ただ全体的に話が分かりづらく、バラバラにした物語がその難解さを更に加速。気が付いたら放置プレイになってしまう。難しい作品自体は悪くないと思うけど、物語に深みもなく、こうしたジャンルにある面白みがあまり感じられなかった。

ちなみに浅野忠信の中国語パートだけ吹き替えに変更。浅野さんは声に特徴があるので、急に声質の違う流暢な中国語に違和感を思わざるを得ない。
後はゴシック体の小さな字幕が見にくいという地味に効いてくるマイナスポイント。
…うーん、全体的にキャストから期待値が高かっただけにちょっと残念。
磨