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Keane(原題)のGreenTのレビュー・感想・評価

Keane(原題)(2004年製作の映画)
2.5
精神病に侵された男を見続ける100分でした!

ニューヨーク・シティの巨大なバスターミナルで一年前に行方不明になった7歳の娘・ソフィーを探す不信な男。最初は娘を見つけたい一心でおかしくなっているように見えるんだけど、実はアル中、ヤク中で、ホームレスのような生活をしているのがわかる。

障害者保護手当のチェックでホテル代を払っているので、多分、娘を失ってからおかしくなって職を失い、妻とも離婚、今ではこんな暮らしをしているのかと思われる。

この男はウィリアム・キーンと名乗り、住み込んでいる場末のホテルの新しい客、若い女性とその娘の部屋に行き、2人をサポートしたいと$100渡す。

主人公のキーンを演じるダミアン・ルイス、絶対どっかで観たことある!と思ってたらOMG~!ワンハリでスティーブ・マックィーンを演じた人か!

この映画、図書館に行ったら「新作」のところに置いてあったので新しい映画かと思ったら、2004年の映画の4Kリマスターらしい。観てる最中、女性の娘役の子役が『リトル・ミス・サンシャイン』の子に似てるなあ~でも今大人だし、娘かな?なんてアホなこと考えてたけど本人だよ!もう20年前の作品だもん。

調べたらこの映画『リトル・ミス・サンシャイン』の前なのね。

若い女性とその娘はリンとキラという名前なんだけど、リンは最初キーンに「なんで私たちを助けたいの?」って懐疑的なんだけど、すぐに夕飯に呼んだり、娘のキラを学校まで迎えに行ってくれないかと頼んだりするようになる。

気を付けろよ~とか思った。主人公のキーン、娘を失って妻にも捨てられ(多分)、可哀想なのはわかるんだけど、私は「絶対に関わり合いになりたくない人間」だった。だからこのお母さん、どーいうつもりなの?って思った。生活苦しかったりすると人恋しいからヤバそうなヤツでも心を許しちゃうもんなのか。

普通のドラマとしてはなにも起こらないなあって感じなんだけど、でもキーンが危ない人だから観ている最中は先行きが気になる。それと、ドラマはなくてもこのキーンって人を通してこういう精神状態の人の生態?が良くわかる、そういうところを評価されている映画なのかも。あ!そうそう、この映画ってスティーヴン・ソダーバーグがエグゼクティヴ・プロデューサーなんだけど、DVDにはソダーバーグが編集し直した別バージョンが入っている。編集を変えると観方が変わって面白い、って試みらしいのだが、もう一回この映画を観る気はなかったので観てないけど、興味はある。

ネタバレはコメント欄で!
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