まぁや

次は何に生まれましょうかのまぁやのレビュー・感想・評価

次は何に生まれましょうか(2019年製作の映画)
3.9
エイジアムービー・短編映画
シングルマザーの聡美は会社勤めをしつつ、一人娘の望結(みゆ)と楽しく日々を送っていたが、ある日担任に呼びだされ望結が学校でぼんやりと協調性なく過ごしていることを知らされる。テストの結果は悪いわけでもなく、担任を馬鹿にしている行為だろうかと逆に質問を受け面食らう聡美。

自分達の日常が、いわゆる一般的な家族の普通と異なっていた場合、一種のパニックが起こる。
延々と普通探しの迷路に入り込み、他者の基準で生きようともがき苦しむ。下手すると一生をそうやって費やしてしまうかもしれない。ゾッとする。。

聡美は可愛い。望結も可愛い。身近にいたらぎゅっと抱き締めたくなるような人間らしい愛しさで満ちている。

行方不明になった望結を探すシーンが印象的だった。母親と懸命に近所を探すのだけど、お砂場で一生懸命にトンネルをほっていた姿を見つけたとき、心配したよ!って怒った次の瞬間には、見事なトンネルに歓声をあげて、望結と一緒になって遊び始めてしまった。なんだか綺麗なものを見たようで泣きそうな気持ちになった。

子供のように純粋な聡美。きっと社会で生きづらいだろうな。。
理解のある会社と同僚に恵まれていて本当に良かったと感じる。現実はなかなかそうはいかないだろうから。。

追記
ところで『次は何に生まれましょうか』このタイトルはほのぼのとして好きだ。誰かやなにかと比較せずに与えられた命を精一杯楽しんで生きましょうね。そんな優しく、軽やかな監督からのメッセージが込められている気がする(*˘︶˘*)♡
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