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ユンヒへのpersimmon1aのレビュー・感想・評価

ユンヒへ(2019年製作の映画)
3.8
画面がほぼ雪で、会話も必要最低限の中、でも穏やかな暖かみを感じる映画だった。

雪が積もると音を吸収して辺りを驚くほど静寂させるように、2人の過去のやるせなさや諦念、一歩間違えれば爆発しそうな感情を雪が静かに静かに、時間をかけて落ち着かせていったのかな、と想像させた。

会った後、2人でゆっくり歩いて行く後ろ姿しか映らなくて、どんな話したんだろうと思ってたところ、その後の書簡が語られる内容を聞くと、あの時はあんまり濃ゆく話さなかったことが分かる。それがすごくリアリスティックだなと思った。あまりに大きな、人生的衝撃のある再会だと気持ちがここにあるようでいて、ここになかったりするから、当たり障りのない話なんかしちゃったりしがちだし。

お2人のビジュやまとう雰囲気が似ていて、しばらくどっちがどっち?!状態になったんだけど、これは意図されたものなのかな、とも思った。
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